季節の花材たち
スタジオに入荷した、お気に入りの花たちを花材集としてまとめました。
フラワーデザインや、日々の花管理にお役立ち頂ければと思います。
スタジオに入荷した、お気に入りの花たちを花材集としてまとめました。
フラワーデザインや、日々の花管理にお役立ち頂ければと思います。
マメ科 レンリソウ属(ラティルス属)。
学名は、Lathyrus odoratus。
別名は、ジャコウエンドウ(麝香豌豆)、ジャコウレンリソウ(麝香蓮理草)。
原産地は、イタリアのシチリア島。
草丈40㎝~2m、つる性または矮性の一年草(初夏に咲く宿根草の宿根スイートピーもある)。
開花期は4月~6月、宿根は6月~8月。
鑑賞用のマメ科の花で、食することは出来ません。
切花には春先に出回る一年草タイプと、春が終わる頃に出回る宿根草タイプがあります。
色彩は、黄と橙色以外は揃います。
現在店頭に並ぶ黄や橙色は、白の品種に色水を吸い上げて染めたものです。
有名な歌にある赤色は、元々は無く、品種改良によって赤色の品種が誕生しました。
ふわふわとした可愛い花姿、見ていて優しい気持ちになれます。
ナデシコ科 ナデシコ属(ダイアンサス属)。
学名は、Dianthus caryophyllus。
別名は、オランダセキチク、ジャコウナデシコ。
原産地は、南ヨーロッパおよび地中海沿岸地方。
草丈10~100cmの、多年草。
開花期は、4~6月、9~10月頃。
古くから品種改良され、様々な花形や花色があります。
タイプ的には、大きく分けると3つに分かれます。
一つは八重咲の花を一茎に一輪付けるスタンダード、もう一つは枝分かれして花を付けるスプレー、最後に矮性で鉢花用となるポットタイプです。
花色には、赤・ピンク・白・黄・緑・複色があり、珍しいものでは遺伝子組み換えで出来たブルー紫の「ムーンダスト」があります。
母の日に有名な花なのですが、高温多湿が苦手な為、実際にはその時期はあまり花もちは良くありません。
切花としては、気温が低く湿気の少ない春や秋がお勧めの花です。
アレンジメントとして用いるポイントは、ラインとしてではなくマス(塊)として使うこと。
花弁の美しさが映えますよ。
バラ科、シモツケ属。
学名は、Spiraea cantoniensis。
別名は、スズカケ(鈴掛)。
原産地は、中国。
樹高1~1.5mの、落葉低木。
開花期は、4~5月。
春から初夏にかけて出回る、人気の花。
近縁種に、雪柳やシモツケがあります。
ちなみに、名前が良く似ているオオデマリは、全くの別種です。
切花では、1~3月のものは、促成物と呼ばれる温室育ちです。
花付きは少なく、葉の色が明るい黄緑色。
特徴は、散りが少なく長持ちです。
反対に、4~5月初めのものは露地物になり、花はたっぷりと付き豪華です。
でも、気温が高い頃ですので散りやすく、持ちも良くありません。
長く優雅に伸びるラインは、そのまま花瓶に挿しても華やかで美しいです。
なげいれや剣山いけにお勧めです。
吸水スポンジを使ったアレンジメントでは、咲かずに枯れてしまう現象が多く発生します。
そのため、予め切花栄養剤をスポンジに含ませておきましょう。
そうすれば花が良く咲き、長く楽しめますよ。
アブラナ科 アラセイトウ属(またはマッティオラ属)。
学名は、Mathiola incana。
和名は、紫羅欄花(アラセイトウ)。
原産地は、南ヨーロッパ。
草丈50~100cmの、耐寒性一年草植物。
開花期は、11~5月頃 。
咲き方には一重と八重があります。
栽培には、八重咲きに種子は出来ないため、一重咲きから採種し、半分近く出る八重咲きを選別して育てます。
花色は、赤、白、クリーム、ピンク、紫があります。
花には甘い芳香があり、夜間に良く香ります。
切花は11月から春の終わり頃まで出回ります。
一本立ちと枝分かれのスプレータイプがあります。
寒さにはとても強く、温かいのは苦手です。
花は糖を多く必要とするため、切花栄養剤は必ず使用します。
ボタン科 ボタン属。
学名は、Paeonia lactiflora。
別名は、エビスグサ(夷草)。
原産地は、中国東北部、シベリア。
草丈60~120cm 、多年草。
開花期は、4月~6月。
大輪に咲く華やかな芍薬。
根に薬効成分があり、漢方薬の原料にも使われています。
効能は、鎮痛作用や鎮痙作用、冷え症や婦人病作用など。
花色は、白・紅・紫・桃・黄が有ります。
咲き姿は、一重から八重咲まで様々。
近年切花で人気なのは、豪華な八重咲タイプです。
良く間違われる牡丹と芍薬。
どこが違うのかご存知でしょうか。
芍薬は草本性で冬には地上部が枯れるのに対し、ボタンは木本性で冬にも枝が残ります。
だから株元で見分けられるのです。
切花で楽しむには、必ず切花栄養剤を使用します。
糖分をかなり必要とする花で、真水では咲くことは出来ないのです。
又、蕾を購入されると咲かないことも良くあります。
お買い求めになる時は、出来るだけ開きかけたものを選ぶようにしましょう。
ただし、一重タイプのものは咲き易い為、蕾が固くても大丈夫です。
スイカズラ科 ガマズミ属。
学名は、Viburnum opulus。
別名は、スノーボール、セイヨウガマズミ、セイヨウテマリカンボク。
原産地は、東アジア、ヨーロッパ、北アフリカ 。
樹高2~3mの落葉低木。
開花期は、4~5月頃。
紫陽花に似た花ですが、アジサイはユキノシタ科になります。
同じ仲間に、オオデマリやガマズミがあります。
花は全て装飾花になり、結実はしません。
花色は始めのうち黄緑色をし、満開を迎える頃に白に変化します。
オオデマリとは、葉の形状とうつむきの咲き姿で見分けが付きます。
切り花は、一年を通し輸入物で出回っています。
国産は3月後半から5月初め頃まで。
たくさんの花が付いている為、必ず切花栄養剤をご使用ください。
又、水も減りやすく、管理は小まめな補水と栄養補給を。
より花を知りたくなれば、ぜひラ・ピエスのレッスンへお越し下さい。
季節の花々を揃え、お待ちしております。